僕がヘッドフォンつけて
ひどく無表情で
歩き抜いて行く駅のホームで
すれ違った女子高生が
理解できないツボにハマって大大大爆笑
それをベンチに座って見ていた
中年の男性は顔をしかめて
まだ8分の1くらい残ってた
コーヒーの缶を置いて去ってった
熱いのに 鬱陶しいのに
まだ足りないって思う、これ、
ホント何なの?
「ねえねえ」って言葉に返事期待してるけど
何て言って欲しいんだろう?
そして保証もないのに「いつか」に縋って
僕は万時休して忘却へ
背伸びをした棚に理路整然と
沈黙の並ぶ古びた本屋
五十音順に黙り込んで
誰かのための理論を口ずさむ
How are you?
No, thank you.
Where are you?
I say "good morning!"
It's funny.
It's funny.
No!
It's crazy.
とあるひ訪ねてきた人は
昆虫の図鑑を買っていった
夢の中で「こんにちは」って
嗚呼 言ってみたんだけど
ピアノの音に急かされて
夢の中じゃさよならだって
嗚呼 知っていたんだ
だからもうそろそろ覚めようか
×の増えたカレンダーを捨ててから
嗚呼 だってだってそんなんじゃ駄目だって
気の向くまま 流されるまま
カタチは崩さずそのまま
嗚呼 あの日あの線路に置いてきた
忘れ物は
「ねえねえ」って言葉に返事期待してるけど
何て言って欲しいんだろう?
そして保証もないのに「いつか」に縋って
僕は万時休したままなの?
ねえねえ この口を
拙いこの言葉を
そう、全部奪い去ってよ
そして
鼓動の早さが
まさにこの温度が
きっと、僕の僕である証